編集王

最近、『編集王』というマンガを読んだ。
プロボクサーを引退した青年が大手出版社の
青年コミック雑誌でアルバイトを始める──
という設定で物語は始まる。


ところが、主人公の成長を描くというよりは、
ほかの登場人物に焦点を当てて物語は進行していく。
どのキャラクターも非常に魅力的で、
ぐいぐいと作品の中に引き込まれていく自分に気付いた。
個人的には、第7〜8巻のマンボ好塚編と
第13〜14巻の疎井編集長編の2つのエピソードが好き。
前者ではかつての自分を取り戻していくマンボ好塚の現在を描いているのに対し、
後者では自分を失っていく疎井編集長の若かりし日々を描いている。
この世界に興味を抱いている人間としては、非常に興味深い内容だった。
マンガ業界というのは、ああも人間をダメにするところなのか……。
さてと、ラストの第16巻を読むべく
そろそろマンガ喫茶へと出かけるか。

「編集王」への3件のフィードバック

  1. 漫画を扱った作品なら「編集王」より
    「サルでもわかる漫画教室」(相原コージと竹熊健太郎著)がお勧め。

  2. それ持ってますよ! 面白いですよねー。
    「ヒットする子ども向けマンガの作り方」とかとても笑えました。
    がしかし、『編集王』とは毛色が違うと思います。
    ドラマを求めるなら『編集王』、
    ギャグを求めるなら『サルまん』ですかね。

  3. 特別寄稿・おもしろい漫画書評その1「編集王」by土田世紀

    特別寄稿・おもしろい漫画書評その1 今回は青年向けストーリー漫画フリークのaraki氏に原稿をいただきました。 第一回は編集王by 土田世紀です。…

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